【書評】地方創生のカギは雇用と高等教育!地方の若者って〇〇!?(地方に生きる若者たち)

地方に生きる若者たち インタビューから見えてくる仕事・結婚・暮らしの未来

石井まこと・宮本みち子・阿部誠 編

旬報社

1,800円+税

ISBN978-4-8451-1515-0

「増田レポート」により、実際に消滅可能性都市があげられると、盛んに地方の問題についてクローズアップされるようになってきました。
本書では、少子高齢化社会が進む要因ともなってしまっている「若者」にターゲットを絞り、地方での仕事・結婚・暮らしについて、インタビューや各種のデータから見えてくる傾向を分析し、その解決策を探っています。

仕事、結婚に関しては、おおむね想像していた通りのデータ、内容でした。
面白いと思ったのは、結婚に関しては、女性は非正規職員の方が積極的で、逆に経済的に自立できている正規職員は消極的であるというデータでした。
団塊の世代の退職に伴う労働力不足を補うため、女性の社会進出を進めてきたわけですが、これが逆に非婚率の上昇につながり、ますます少子高齢化が進んでしまう結果となるんですね。皮肉なものです。

ところどころに入っている、若者の声もツッコミどころが多くおもしろいです。例えば…
携帯代が月額1万円!
これが当たり前であるかのように書かれています。
非正規職員で生活がカツカツという割には、まったく節約意識がないですよね。節約すれば、正規職員を目指して収入を上げるよりも、より簡単に使えるお金が増えるのにと思っているのは私だけでしょうか。

全体を読んでの感想としては、
むすびとして書かれているように、第一に多様な「雇用」を創出し、安定した収入を確保できるようにすることが、地方が活性化するためには必要だと感じました。
安定した収入が結婚や少子化対策にもつながります。
婚活事業で出会いの場を設定しても、十分な収入を持たない若者はその場にも出られません。

若者が都会に出ていかないように、高等教育機関を整備することも重要でしょう。
それに伴い、地元に新たな産業が生まれることも期待できますし、若者による地元での消費も活発になるかもしれません。

若者はもちろん、地方自治体の職員(とくに、婚活事業担当の方など)にも読んで欲しい本です。

 

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