【書評】第158回芥川賞受賞作品!泥の中からあふれ出るものとは(百年泥)

百年泥

石井遊佳 著

新潮社

1,200円+税

ISBN9784103515319

第158回芥川賞受賞作品である本作が、1/24に単行本として発売されました。

芥川賞受賞作品は単行本発売前に、全文が雑誌に掲載されています。
「百年泥」は、新潮2017年11月号
「おらおらでひとりいぐも」は、文藝2017年冬号

少しでも早く読みたい人は、ノミネート作品が発表された時点で図書館で借りて読んでしまうとよいと思います。
受賞作品が発表されたり、単行本が発売されると多数の予約が入り、へたをすると借りられるのが半年後とかになります。
次の受賞作が発表されてから読むなんてことにもなりかねません。

 

本書は、百年に一度の洪水が発生したインドで、主人公の日本語教師とその生徒を中心に、泥の中から出てきたモノから話が膨らんでいきます。
多くの方がレビューで書かれているように、小説を読みなれていない方には難解な作品かもしれません(私もそうでした)。
その一因は、段落の区切りなしで、突然違う話に飛んでいく構成にあるような気がします。
単行本では、このあたりは変わっているのでしょうか…(私は新潮で読みました)。
どこから話が変わったの?と何回か戻ったりしながら読んでいました。

泥の中から出てきたモノに、多くの人が失ったものを求め、他人からは絶対違うだろうと見えるモノにすがる。
人はそのようにしないと悲しみを忘れることができず、生きていけない…
最後は、そんなことを言っているように感じました。

短い作品ですので、是非2回以上読んでみるとよいかと思います。

 

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